私は2007年〜2012年まで「おたく」を経験しました。それ以降は、ここで起きていたことをまとめておたくの世界を文章化する活動をしております。今回は、私自身の経験と実際に辞めることができた知り合いのエピソードを織り交ぜながら「ヲタ卒するにはどうしたらいいのか」 を考えていきます。
ヲタ卒の定義付け、いよいよ③気にしないというお話です。
前回のお話までは、アイドルに関する情報をご自身で遮断し、興味を無くしていくという辞め方をご紹介しました。
最終的にアイドルヲタの活動(ヲタ活)から離れるためには情報の誘惑に捕われないようにすることが必要です。
「気にしない」とは「行動する気が起きなくなる」こと
では「気にしない」とはどういった状態を指すのでしょうか?
これもこのあとの説明が難しくなるのを避けるために定義付けをしたいと思います。
すなわち、遮断していた情報をご自身が解除し、再び情報を得る行為に至ったときに行動が起こらなくなれば良いのです。
例えばあるアイドルが「ライブをしますから来て下さい!」という告知を行い、あなたがそれを見たとします。
それまでは欲望に満ちあふれたいたのですから当然日程を確保し、費用もやりくりしてそのライブの会場に足を向かうのです。
しかし、行動が起きなくなれば「頑張ってね」と思うだけで終わります。
あなたは頑張って応援に行く必要はありませんし、あなた1人が頑張らなかったことでアイドルの夢が実現しなくなることはありません。なぜなら他の熱心なヲタがその分頑張るでしょうから。
(↑アイドル自身も必死になって告知している気持ちが伝わってくるのだが、ヲタ卒を成功させるために歯を食いしばって行くのを辞めよう。このような告知に刺激されなくなればOK。)
ゆるやかに、離れるということ
「ヲタ卒したい!」と言っておきながらそれが実現しないのは色々あると思いますが、実際にヲタ卒に成功すれば「何でヲタ卒するのに苦労していたんだろう!」という気持ちに変わるはずです。
私の周りの友人がヲタを辞めると宣言して、当日中に綺麗サッパリ辞めた人はごく稀です。
中にはある年の4月から就職して時間が極端に無くなり現場に全く現れなくなった人も知っていますが、ほとんどの場合はヲタ活の頻度が徐々に少なくなり最終的には足を運ばなくなった元ヲタが多いです。
ゆるやかに離れていくことが、ムリの無いヲタ卒の仕方だと私は思っています。
10代の学生や20代の就職して間もない方は、ヲタ活以外に手軽で刺激的な遊びを知らないからこそ続いているのだと思います。
一方30代や40代は体力の低下や周辺の環境の変化で遊びの選択肢が狭まっているのでいつまでもヲタ卒を続けてしまっているのかもしれません。
ヤメたいと思った時がヤメ時
どんな年齢であれ、辞めることは可能です。
他にやることが無いからヲタを続けているのでは、本当に勿体なさ過ぎます。
あなたがこれまで「惰性」でヲタ活に費やしてきたお金で、他に何ができたのか?
それをしっかり考えて、ヲタ卒をして、今後のあなたの収入を何か別のことに使えるようにして下さい。
そして、いつまでも同じことを続けているヲタに「変わった自分」を見せてあげる・・・そのつもりで取り組みましょう!
私はヲタを卒業して10年以上が経過しました。
ヲタの現場で知り合った友人とは今も親交があります。
20代前半のほとんどをヲタ活に費やしてきた私ですので、良くも悪くもその思い出は記憶の片隅に残り続けると思いますが「ヲタに戻ることはこの先絶対無い!」と宣言します。