私は2007年〜2012年まで「おたく」を経験しました。それ以降は、ここで起きていたことをまとめておたくの世界を文章化する活動をしております。今回は、私自身の経験と実際に辞めることができた知り合いのエピソードを織り交ぜながら「ヲタ卒するにはどうしたらいいのか」 を考えていきます。
前回、「ヲタはアイドルという大きなカゴの中で動き回るだけ」と書きました。
大きなカゴから出て行くために、まずは考え方を変えるところから初めていこうと思います。
Contents
ヲタ卒の定義
その前に「ヲタ卒」とはどのような状態かを改めて定義しようと思います。
①現場に行かない
②お金をかけない
③気にしない
ことができればヲタ卒したも同然です。
例えばあなたがX(Twitter)を利用していて、フォローしているアイドルがいる状態だけであれば「ヲタ」とは呼ばないことにします。
TVでライブを見ているだけの状態であれば、それは一般人も目に触れることのできる領域であり、お金を使って楽しんでいるわけではないので私は構わないと思います。
すなわち、行動に出てしまうほどの中毒症状から抜け出した状態が「ヲタ卒」なのです。
ヲタ卒するメリット
●出費が減って、他のことに使えるお金が増える
当たり前ですよね。現場までの交通費や会場の入場料、グッズも買わなくなるし今よりも苦しむことは確実に少なくなります。
●アイドルに会う時間を調整しなくなる
これもそうですね。アイドルと会う数少ないチャンスのために仕事や他のことに使う時間を犠牲にする理由なんてありませんから。
●新しい世界に触れる
アイドルのために人生を過ごしてきたといっても過言ではないヲタは、上の2つの制約から解放された瞬間、新たな趣味を探し始めるでしょう。そこにはアイドルを追いかけ続けていた日々からは絶対得ることのない、全く新しくて刺激的な何かに出会えるはずです。
ただし気をつけなければいけないことは、新しい何かを探した結果、今までどおりがいいからと絶対にアイドルヲタに戻らないことです。
特にヲタ同士のつながりに生きてきた方は、いったんヲタ仲間とのコミュニティから抜け出してみて下さい。
ヲタ卒は何も失わない
あなたがそれまで使っていたmixiやTwitter(X)には、ヲタ活をすることで繋がってきた友人がたくさんいるはずです。コミュニティを退会またはSNSを辞めるということで、友人とのつながりを断ってしまうのではないか?と考えたと思います。
しかし一度辞めたあと「今後のオレに必要な友達は誰なのか?」というのを考えるきっかけが生まれます。
私もヲタ卒してそれまでの繋がりが全て無くなるのかと思いましたが、他の趣味や共通の話題で話のできる人は残りました。
すなわちヲタ卒することで繋がりを失う人は、今後のあなたにとってそれほど重要ではない人ということなのです。
そういう人は大抵、ヲタ活のことしか頭にありません。アイドルという大きなカゴの中でしか動き回れなくなってしまっているかもしれません。
ヲタ活で失うものはありません。ヲタ活で知り合った繋がりの中にも、今後の人生において必要な人はこれからもあなたと繋がり続けます。
次回から、具体的なヲタ卒の仕方を紹介していきます。