夏休み、日本人の多くはお盆に集中します。
国民の大移動といえば、帰省ラッシュとUターンラッシュです。
この時期になると必ず都市部→田舎へ繋がる高速道路は数十kmの大渋滞、新幹線は満席または乗車率200%、航空便も軒並み高い運賃が設定され空港は混雑します。
●新幹線の乗車率200%も…お盆休みで混雑|日テレNEWS24
この現象って、夏休み以外にも年末年始やゴールデンウィークでも発生しているのですが、特に夏休みの時期が最も酷いと思います。
今のところこれを緩和する劇的な方法が推進されていないのが現状です。
2012年頃には「地域ごとに大型連休の時期をずらすという案を含む祝日法の改正が検討されている」こともありました。
さらに2017年7月にはこんな取り組みも行われるようです。
●学校の夏休みなどを一部移動させる長期連休「キッズウィーク」2018年度から導入へ 大人には有給取得を推進(ねとらぼ)
政府が、学校の夏休みなどを分散させて、他の時期に設ける長期連休「キッズウィーク」の実現に向け、推進会議をスタートしました。2018年度から導入するとしています。「キッズウィーク」は、7~8月に設けられている夏休みの一部を、別の月に移動させた学校向けの連休。時期は地域ごとに設定されますが、例としては「5日分の休暇を10月に持ってきた秋の長期連休(土、日曜日と合わせて9日間)」などが挙げられています。ゴールデンウィークのように祝日が連続するわけではないものの、合わせて「キッズウィーク」期間中の有給取得推進を行い、親子で過ごせる休暇期間を作り出すとしています。
「キッズ」という名称からはイメージしにくいのですが、これは「働き方改革と表裏一体」の関係にある「休み方改革」の一環で、有給休暇取得率を70%まで引き上げることを目的にしているそうです。また、全国的に休暇を分散することで、観光を楽しみやすくする狙いも。そこから雇用拡大、地域活性化といった効果も見越しています。
私見を書きますと、これは失敗すると思います。子どもの休みをずらしたからといってそれに合わせて有休を取る大人は限定的になるからです。あくまで親子で過ごせる休暇期間を作る機会が与えられているだけで、強制的な効力は持っていません。
夏休みの問題点
多くの日本国民が夏休みが同じ時期に集中してしまうのは致し方ないと思います。
例えば製造業で大企業が設定した休みが8月第2週に設定されたとして、中小の取引先も8月第2週に合わせなければならないからです。そうなるとそれに付随した業種も同じようになっていくワケです。
それよりも私が問題としているのは、夏休みが短すぎるということです。決して贅沢なことを書いているのではありません。
今の日本は蒸し暑い時期が長く続きます。梅雨明けする7月19日ごろ〜1ヶ月強は厳しい暑さと戦っていかなければいけないのです。
寒い時期と違って、ここ最近の日本の夏は体力的にも消耗しやすいのです。「ウナギを食べてスタミナをつけよう!」と言っている間にスタミナ切れになってしまうほど。
体が暑いを感じると発汗し、汗が蒸発することで体温を下げています。湿気が多い場合は体から出た汗が乾きにくくなるため体温が下がりません。
そのため体温を下げようとするからさらに汗を出す…これが熱中症になりやすい原因の1つといえます。
つまり近年より高温で多湿な環境になった日本の夏の気候に、私たち日本人はついていけなくなっているのです。
みんな2週間以上夏休みを取ればいいと思う理由
そこで私は、夏休みをもう少し長くしたらいいんじゃないかと思います。
最低でも2週間以上。
まず2週間にすることで国民生活の行動パターンが2週間のレンジの中で分散され、混雑が少し緩和されると思います。
2週間設けることで数日間ないし1週間の夏休みではできなかったこと(遠出や他の趣味、子育て等)に力を注ぐことができて心のゆとりに繋がります。
環境に適応しづらくなるがゆえの長い夏休みだから「避暑」も活発になりますね〜。北海道はもとより北欧などの海外へ足を運びリフレッシュする日程も組めることでしょう。
「みんな2週間以上夏休みを取ってデメリットはないのか」って?
これには、大きなことに気づかされるのではないでしょうか。
業種によってはもちろん2週間以上の夏休みを取ったら成立しない仕事もあります。運輸業とか特にそう。でも工夫次第でなんとかなるのでは?
会社の年間の出勤日数や休日の設定はあらかじめ労使で決められているから難しいところもあるけど、蒸し暑い夏に仕事することの肉体的・精神的なロスを考えたら21世紀にふさわしい年間カレンダーに改めさせたらイイと思う。
あと毎日流すことが義務みたいになっている民法のTV局!「2○時間テレビ」やって電波の無駄遣いするくらいなら一斉に夏休みを取って停波しちゃえばイイのにね。そのほうがエコ=地球を救うよ!
世の中はとても便利になっています。だからこそみんなで長めの夏休みを取って、普段享受しているサービスから離れてみると日常生活でどれほどお店の人や宅配便のドライバーに私たちが支えられているかが分かるのではないかなぁ。
一度立ち止まって考え直す期間を、夏休みに与えたらイイなぁと思っています。