技能五輪全国大会(2016 山形)・若手技能者たちの真剣勝負が繰り広げられていたよ!

毎度おなじみ、Wind.でございます。

ひょんなことから、技能五輪というのを見に行きましたので今回はそちらを紹介したいと思います!

技能五輪とは?

技能五輪とは満23歳以下の技能者が参加する競技大会で、毎年日本国内はもとより世界各地で行われています。

日本では青年技能者の技能レベルの日本一を競う技能競技大会として技能五輪全国大会があり、青年技能者に努力目標を与え、大会開催地域の若年者に優れた技能を身近にふれる機会を提供するなど、技能の重要性、必要性をアピールしています。

(参考:技能五輪全国大会 : 中央職業能力開発協会(JAVADA))

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技能五輪全国大会は毎年開催地が変わっており、今回は山形県にある14の競技会場で開催されました。また全国障害者技能競技大会(全国アビリンピック)も同時開催され、満15歳以上の障がい者による技能競技大会です。

職種は?

技能五輪には工業・電気系だけでなくあらゆるジャンルがありその数なんと41もあります!(以下の表参照)

職種グループ 競技職種
機械系 機械組立て、抜き型、精密機器組立て、機械製図、旋盤、 フライス盤、木型、自動車工
金属系 構造物鉄工、電気溶接、自動車板金、曲げ板金、車体塗装
電子技術系 メカトロニクス、電子機器組立て、電工、工場電気設備
建設・建築系 タイル張り、配管、石工、左官、家具、建具、建築大工、 造園、冷凍空調技術、とび
サービス・ ファッション系 貴金属装身具、フラワー装飾、美容、理容、洋裁、和裁、 洋菓子製造、西洋料理、日本料理、レストランサービス、 時計修理
情報通信系 ITネットワークシステム管理、情報ネットワーク施工、 ウェブデザイン

注目した職種

ここからは、私が実際に見て良かった職種を紹介していきます。

旋盤

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やっぱり技能五輪の花形は旋盤だと思います。旋盤がマスターできれば、円筒形の工作物が自由に加工できるようになるからです。最近ではNC旋盤が普及しておりますがやはり人の腕やノウハウによる加工は必要不可欠です。

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旋盤職種は体力勝負なので選手の身体も熱くなりがち・・・というワケで作業場に扇風機をとりつけている選手もおりました。とはいえこの日の山形は気温が低く冷え込んでいたため実際に使う選手はいなかったように感じます。

精密機器組立て

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↑素材から指定された寸法のパーツを作りそれらを組み立てて製品にしていきます。

その誤差は最小で100分の1!家庭用アルミホイルの厚さ(0.015〜0.02)分寸法を間違えてしまうと組み上がったときにちゃんと機能しなくなります(つまり不良品)。それくらい厳しい加工なんですね。

この職種に取り組んでいるメーカーは多く、まさに選手の技能の高さが問われています。

メカトロニクス(移動式ロボット職種)

ここで行われていたメカトロニクス職種は与えられた課題に対して配線を繋ぎ合わせてロボットアームを機能させたりする競技ですが、観覧側としては一体何をやっているか分からない印象でした。

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その隅っこで取り組んでいたのがこちらの移動式ロボット職種。これなら移動するロボットの先端に付いているアームを使って、モノを挟んで動かしていくんだなぁというのが視覚的に分かるためイイなぁと思います。

参加メーカーが3組だけだったのでこれなら金を目指すのは簡単!・・・と思ったらなんとデモンストレーションでした。こういう競技なら学生時代ロボコンで鍛えた若者が活躍できそうなので今後の展開に期待したいです。

電子機器組み立て

ECOコントローラボード(動画が開きます)

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ボード中央に光っているライトは暗くなって人を検知すると光りますが、動きを検知しなくなるとライトが消えるようになっています。これをソフトウェア(プログラミング)によって動かす課題が競技当日に発表されたのですが、案内係の方に聞いてみると・・・

「3年目選手の一部はプログラミングの完成まで辿り着けたのですが半分近くの選手が基盤設計や回路の組み立てで苦戦していますね〜」

とのこと。こちらの職種、7時間と長めに設定されているにも関わらず、かなり選手間で技能の差が開く難しい課題となっていましたね。

会場の雰囲気は?

いくつか職種を見て廻りましたが、基本的には選手自身が集中しているため騒がしい感じはなく関係者・観覧者は静かに見守っているという印象でした。そもそも選手に直接声かけしてはいけない、フラッシュ撮影禁止、三脚禁止というルールですので選手の真剣度、メーカーの本気度がダイレクトに伝わってきましたね。

技能五輪がモノづくりに果たす役割

そう遠くない未来、人の手を借りなくても製品が作れてしまう時代が来るといわれています。そのような中で「職人は必要か?」と尋ねられたら私は即座に「YES!」と答えます。

まだまだ人間の手でしかできないことがたくさんあることを技能五輪の観覧を通じて知りました。そして職人を必要とする技術は残さなければなりません。

技能者を育てるというのは難しいことかもしれません。メーカーや教育機関は人材育成をするべきかどうか迷っているところが多いと聞きます。しかしそれを続けていけば日本のモノづくりは安泰だと思います。

とちぎ技能五輪・アビリンピック2017

おきなわ技能五輪・アビリンピック2018

なお2017年の全国大会は栃木県、2018年は沖縄県で開催(!)されるそうです。もし機会があれば生で真剣勝負な雰囲気を感じてみるのはいかがでしょうか。