毎度おなじみ、Wind.でございます。
「カシオペア」「はまなす」「白鳥」「スーパー白鳥」と青函トンネルの在来線旅客列車は相次いで廃止され、これからは北海道新幹線が津軽海峡をくぐる唯一の旅客列車となります。
そこで注目されていたのは青春18きっぷが使えなくなるのではないか?という件について。青春18きっぷとはJRのJR全線の普通・快速列車(普通車自由席)とBRT(バス高速輸送システム)、JR西日本宮島フェリーへ自由に乗降できるきっぷで、1回(1人)あたり2,370円で1日乗り放題となる最強のきっぷですが、新幹線には使えないため「北海道へ行けなくなってしまう!」という声がありました。
「北海道新幹線オプション券」で渡れます
そこでJRの対応策が「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」です。値段は2,300円(大人・子ども同額)。
これを購入することにより、北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間(普通車の空いている席)、道南いさりび鉄道・木古内~五稜郭間(普通列車)にそれぞれ片道1回、乗車することができます。
青春18きっぷで北海道へ渡れる!が・・・
青春18きっぷを使って青森から函館へ渡る際、少なくとも2回乗換をする必要があります。津軽二股駅/奥津軽いまべつ駅と、木古内駅です。
2016年3月26日以降の予定ダイヤの中で、JR東日本津軽線・蟹田駅の乗換時間が1時間以内かつ、日をまたがずに行ける下り電車をピックアップしたところ、4本しかありませんでした。
その時刻表が以下の通りです。最も短い所要時間の項目は赤字で表示します。

(※料金は2,370円+2,300円=4,370円)
(※津軽二股駅と奥津軽いまべつ駅は隣接)
津軽線、北海道新幹線、道南いさりび鉄道線は運営が別会社なので、青春18きっぷ利用者を意識した乗り継ぎ時間が全くといっていいほど考慮されていません。
津軽二股駅/奥津軽いまべつ駅での乗り継ぎ時間は短くても42分、木古内駅の乗り継ぎ時間も最短54分で、青森ー函館間は約5時間〜7時間もかかってしまいます。
乗換駅で時間つぶしはできるの?
奥津軽いまべつ駅は山の中に作られています。
こんな所に新幹線を使う住民がいるのか?というほど周辺は何も無い場所です。近くには、道の駅いまべつがあるのみ。
【参考記事】
●開業前の奥津軽いまべつ駅に行ったら貴重な体験ができたよ!
木古内駅は木古内町の中心街に位置しています。よって商店もありますし、徒歩6分で海沿いへ出ることもできます。津軽海峡も一望できそうですね。
というワケで、18きっぷで北海道へスムーズに行くことを考えるとかなり厳しい修行ともいえます。
これほど条件が厳しいのに、実際にオプション券を使う人はいるんですかねぇ。