民主化デモが過熱する香港で、気になった落書きを見つけた件について

【香港】セントラル占拠拡大、「第2段階」計画発表へ(NNA)

【抗議の様子】

ご存知の方も多いと思いますが、香港ではここ最近「民主化デモ」なるものが続いております。

これは中国の全国人民代表大会常務委員会が今年8月末、2017年実施予定の香港の次期行政長官を決める選挙について、民主派の立候補を事実上排除したことがきっかけとなっています。

※簡単に例えると、次の東京都知事選挙の立候補者の資格として、政府の意向に沿わない人物は立候補させないことを国会で決めたようなものです(日本では到底考えられない話ですが)。

デモを行っている民主派団体の活動家はこの決定に納得いかず、香港最大の金融街・中環(セントラル)を占拠する行動に出ました。

これに学生らも反応し、占拠範囲は香港島の各繁華街から九龍地区の尖沙咀(チムサーチョイ)にも広がったとNNAの記事は伝えています。

香港と中国
香港は「一国二制度」といい、中国政府は資本主義社会・表現の自由(ネット閲覧の自由)を保障し続ける約束を交わして中国の返還を受け入れました。

しかし経済力を強めてきた中国はここにきて香港を完全に支配しようと目論んでいます。

データとして、中国の国内総生産(GDP)に占める香港の比率は1997年の中国返還時に15.6%を占めていましたが、現在では2.9%へと縮小しており、中国共産党は公然と金融ハブ機能を上海に集約する意向を示しているとのことです。

すなわち、中国共産党にとっては香港は昔ほど重要性が薄らぎ、何をやっても許せると思い込んでいるのかもしれません。

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そして生まれてから今まで中国本土からの恩恵をあまり受けずに育ってきた香港の学生たちが授業のボイコット及び「真の普通選挙」を求めるデモを行うために立ち上がったのです。

今回起こった出来事は香港返還後最大の混乱とされています。

私が見た香港
私が8月に香港を訪れたときは、まさに全人代の決定前だったため街のいたるところに普通選挙を求めるポスターを目にし、住宅地のガードレールには同様の垂れ幕が掲げられているのを目にしました。

そんな中、今回の件とは直接関係ないかもしれませんが尖沙咀のフェリーターミナル付近の仕切りに謎の落書きを見つけました。

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[打倒巨貪●●●]

「巨貪」とは、巨額横領の意味だそうです。

そして●●●と黒く塗りつぶされている文字に隠れていた文字をよく見ると・・・

溫家寶という名前が!

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プレジデントオンラインの記事によると、ニューヨーク・タイムズ紙がかつて温家宝前首相の一族には2700億円の不正蓄財があると報じたことがあったそうです。

もしこれを書いたのが民主派で、溫家寶の名前を塗りつぶしたのが親中派だとしたら・・・

この落書きは今の香港を端的に表しているようでした。