北海道新幹線の新青森-新函館北斗の2016年春開業を前に、青森県で「第2青函トンネル待望論」が急浮上している。現状ではトンネル内は高速走行できず、所要時間が長くなるためだ。2本目となる世界最長の海底トンネルの建設は夢物語にも聞こえるが、県幹部は「非現実的な話ではない」と真顔で語る。
青函トンネルといえば、北海道と本州を結ぶ海底トンネルとして有名です。上りと下り、1本ずつのレールがありますがなぜ2本目が必要だといわれているのでしょうか?
青函トンネルについて
開通:1988年3月13日
管理:JR北海道
長さ:53.85km(海底部:23.30km)
建設費:7,455億円
青函トンネル内にある海底駅(吉岡海底駅・竜飛海底駅)がありましたが現在は廃止されています。
青函トンネルの役割
●貨物列車の輸送
●旅客列車の輸送(北斗星・カシオペア含む)
以前北海道ー本州間は船舶で輸送することが多かったですが、青函トンネルができて海底を通ることで天候による輸送の影響を少なくすることに成功しました。
●通信ケーブルの設置
●新幹線の輸送
北海道新幹線もこの青函トンネルを利用する予定です。
青函トンネルの問題点
北海道新幹線は最高速度260km/hで設計されていますが青函トンネル部分は140km/hしか上げることができません。
理由として時速を上げすぎると風圧によって対向列車のコンテナが破損したりする恐れがあるからです。
貨物列車の通らない時間帯のみ200km/hで走らせようと試みているようですが1日1〜2本程度と新幹線の速達性を生かすことができません。
解決策として
①トレイン・オン・トレイン:費用3,000億円程度
新幹線の中に丸ごと貨物列車を載せるというアイデアですが実用化には今のところ至ってないようです。
②2本目のトンネルを掘る:費用5,000億円程度
いっそのこともう1本掘れば上記の諸問題を解決できるのではないか、ということです。
2本目のトンネルを生かすには
仮に「建設する」ことが決まったら、5,000億円程度の投資ですから長期的に活用方法を考えていかなければいけません。
①既存トンネル:在来線 2本目:新幹線
共用化が解消され風圧の危険もなくなり新幹線も限りなく速く運行することが可能です。
②自動車を通す
2本目を自動車専用レーンにすると既存トンネルの共用化問題は解消できません。
英仏海峡トンネルにはユーロトンネルシャトルという海峡トンネル内を密閉式の鉄道車両で乗客と乗客の自動車を搬送しています。
(出典: )
これを利用すれば 北海道のドライブやツーリングに愛車を容易に持っていけるのではないでしょうか?
技術的には可能ですが、費用面では夢物語となっている 「第2青函トンネル」。
管理者をどこにするのか、効果は見込めるのかという点で将来の議論に注目しましょう。